TAKAMIYA GROUP

BIMCIMの利活用_発注から納品の流れ

2023.01.11

BIMCIMの利活用_発注から納品の流れ

Technicalnote 技術情報

こんにちは、キャディアンBIM/CIMチームです。
皆様はネット通販で物を購入して後悔された経験はありますか?
私は、食料品を1個で良かったのに12個入1箱で購入してしまった経験があります。
数量の表記を良く見てなかったんですね。
何かを購入するには、商品自体のスペックももちろんですが、購入の仕方をよく理解することも大切だと思いました。
そこで、今回はBIM/CIMモデルの発注から納品までの流れをご紹介いたします。

発注から納品で発注担当者が担う役割

  • 活用目的を明確化
  • 各段階での活用項目を設定
  • 後工程の担当者や施設管理者等と必要な調整
  • 設計図書への活用目的・項目の明示
  • 各段階での適切な時期に確認や、変更が生じた場合は適切な契約変更
  • ハードウェア、ソフトウェア、通信など環境の確認

下記では、それぞれの項目の解説をいたします。

活用目的を明確化

BIM/CIM活用方法は、非常に多岐にわたるので、発注者は「何のために行うのか?」という目的を明確にすることが大切です。
目的を明確にしておかないと、「本当に必要なものが足りていない」や「高いお金をかけたけど、ここまで詳細な形状の3Dモデルはいらなかった」といったことが起こりえます。

各段階での活用項目を設定

測量から維持管理までの各段階で活用項目を設定します。
前項で定めた目的をもとに、各段階でのBIM/CIM活用方法を設定していきます。

後工程の担当者や施設管理者等と必要な調整

BIM/CIMは施工までの活用だけではなく、解体までの建物のライフサイクル全てに関わるものです。
BIM/CIMを最大活用するためには、建物に関わる関係各所との調整が必要不可欠です。

設計図書への活用目的・項目の明示

受注者、後工程の担当者や施設管理者等と調整が出来たら、設計図書を作成します。
国交省のガイドラインでは、下記のように記載されています。

「発注者は、BIM/CIM 活用業務または BIM/CIM 活用工事の発注に先立ち、「発注者におけるBIM/CIM 実施要領(案)」に基づき BIM/CIM 活用項目の検討を実施する。また、供用開始時期、事業の難度、事業の実施に当たっての課題その他の条件を勘案の上、適切な発注方式を選定する。
発注者は、BIM/CIM の活用に関する実施方針等を踏まえ、要求事項(リクワイヤメント)を反映した設計図書を作成し、BIM/CIM 活用業務または BIM/CIM 活用工事の対象とする。
なお、前工程において作成した BIM/CIM モデルが存在する場合は、当該 BIM/CIM モデルが存在することを設計図書に明記した上で、原則として BIM/CIM 活用業務またはBIM/CIM 活用工事の対象として発注する。」

引用:国土交通省 『BIM/CIM 活用ガイドライン(案) 共通編 令和2年3月』

各段階での適切な時期に確認や、変更が生じた場合は適切な契約変更

BIM/CIM成果品については、必要なデータごとに分けられ納品されます。
発注者は、事前に定めているBIM/CIM活用目的に沿って、BIM/CIMモデルが適切に作成されているか適切なタイミングで確認をします。
もし、活用目的に対して方向性がずれていたり、工事計画自体に変更が生じた際には、BIM/CIMモデル作成の手戻りが発生しないよう、適切な契約や仕様の変更を検討します。
BIM/CIMの利活用は、複数の事業者間で行われるので、変更時には、スムーズで効率的な情報の共有や確認が必要です。
そのためには、データ連携のタイミングや連携すべき情報を受発注者間で共有したり、受注者・発注者双方が、何を求めていて、何を実施すべきか明確に把握するための「段階モデル確認書」の作成も効果的です。

ハードウェア、ソフトウェア、通信など環境の確認

BIM/CIMモデルは3Dデータというだけではなく、建築物に対する膨大な情報が集積されています。
それに伴い、大容量データになる傾向があります。
BIM/CIMの利活用のためには、使いたいソフトウェアの推奨スペックを満たしたハードウェアと大容量データをやり取りするための通信環境は不可欠です。
必要に応じて共通データ環境(CDE:Common Data Environment)にてデータ管理も検討しましょう。

出典:『ISO19650に基づく情報共有及び段階確認』

発注から納品の流れ

出典:『発注者におけるBIM/CIM実施要領(案)』

まとめ

以上が発注から納品までのおおまかな流れとなります。
上記では、測量から維持管理までの各段階で活用項目を設定しますと述べましたが、
多岐にわたるBIM/CIMの活用項目を全て詳細に把握することは、難しいかもしれません。
キャディアンでは、国交省のBIM/CIM活用ガイドラインで定義された要件に沿って、BIMモデル化を行います。
BIM/CIM対応を専門としているサポートチームがあり、「BIMに取り組みたいが社内にノウハウがない」「海外アウトソーシングを活用したい」「クライアントや社内への情報共有をもっとスムーズにしたい」などBIMにおけるさまざまなお悩みをサポート可能です。
点群データからモデル作図、設計から施工図作成・建物維持管理まで、お応えできる方法をご提案いたします。

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